幽門側胃切除後の尾側膵切除の安全性に関する検討 -国内多施設共同研究-

研究の対象となる方
2009年1月1日から2019年12月31日の間に島根大学医学部附属病院および日本膵切研究会参加施設で、幽門側胃切除後の膵体尾部切除術を受けられた方
研究の目的・意義
幽門側胃切除の既往のある方で、膵体尾部切除術が必要になる場合があります。その際、膵切除に伴って残胃の血流が低下するため、残胃炎や残胃潰瘍、胃内容停滞、胃穿孔などの術後合併症を生じることが知られています。このような術後合併症の発症に影響を及ぼす原因を明らかにすることができれば、より質の高い安全な膵切除、ならびに術前・術後の対応策を講じることができます。本研究で、膵体尾部切除術が残胃に虚血をもたらす要因を明らかにし、今後のより安全な周術期管理および外科療法の改善に役立てたいと考えています。
研究の方法
電子カルテおよび病院保管資料から血液生化学検査 (血算、栄養状態、肝機能、膵機能、腎機能、腫瘍マーカー) や画像所見 (超音波、CT、MRI、内視鏡検査) 、臨床経過 (症状、現病歴、既往歴、手術術式、合併症の種類、胃虚血の有無、再発の有無と期間、生死の有無と期間) のデータを抽出し、幽門側胃切除後の膵体尾部切除術の安全性、特に残胃虚血に影響を与える因子について、統計学的に解析します。参加施設からのデータは島根大学医学部消化器・総合外科学講座へ郵送されます。収集したデータは、島根大学医学部消化器・総合外科学講座の外部から容易にアクセスできないパソコンで厳重に管理します。研究対象者 (患者さん) の識別は研究用の識別番号により行います。個人情報が識別できないようにその対応表は収集データとは別に、施錠可能な場所で研究責任者が適切に保管します。研究に関するデータ及び関連資料は研究の終了を報告してから少なくとも5年間保管し、その後匿名化した状態で廃棄 (消去) します。
研究の期間
研究開始日~2025年12月31日
研究組織
この研究は島根大学医学部消化器・総合外科学講座が主体となり、全国の日本膵切研究会参加施設と共同で研究を行います。
研究代表者 (研究で利用する情報の管理責任者) : 島根大学医学部医学部消化器・総合外科学講座 田島義証
情報の利用停止
ご自身の情報をこの研究に利用してほしくない場合には、ご本人または代理人の方からお申し出いただければ利用を停止することができます。
なお、利用停止のお申し出は、2021年6月30までにお願いいたします。研究期間中、随時解析・結果の公表を行っていくため、情報の一部を削除することができず、ご要望に沿えないことがあります。

相談・連絡先

この研究について、詳しいことをお知りになりたい方、ご自身の情報を研究に利用してほしくない方、その他ご質問のある方は次の担当者にご連絡ください。

研究責任者 : 中頭病院 消化器一般外科 砂川宏樹
住所 : 〒904-2195 沖縄県沖縄市字登川610番地
Tel : 098-939-1300