この度、中頭病院は救急医療功労者厚生労働大臣表彰の栄誉を受けました。関係各位とともに喜びを分かち合いたいと思います。
救急医療スタッフと記念写真
振り返れば、今から15年前の平成15年(2003年)2月、中頭病院の課題であった救急医療に取り組むべく、初代部長として大阪大学医学部特殊救急OBの高岡諒先生を迎え救急部が開設されました。その他、矢嶋祐一先生、和田有司先生、若井聡智先生と県外よりスタッフが集まり、院内は與那覇俊美副院長のリーダーシップのもと、内科、外科を中心とした多くの医師の献身的な協力を得、日夜奮闘しながらの船出でした。開設時の苦労はいろいろありましたが、現在の救急部の充実をみれば、手探りしながらその一歩目を踏み出した当時の関係者には感謝の気持ちしかありません。
そのような経緯で開設されたこともあり、当院はいわゆる北米型(ER型)救急とは若干異なり、救急車対応(二次、三次)と時間外外来(一次)を分ける形で現在に至っています。平成16年(2004年)には新研修医制度が始まり、研修医育成においても救急部の果たしてきた役割は大きく、現在当院で初期研修終了した医師が力強くその任に当たっています。
ドクターカーの運用も始まり、今や7,000台/ 年を越す救急車受け入れと、30,000 人/ 年を超す時間外外来の診療で地域住民の健康を支えています。最近入職の職員には中頭病院救急部はあって当たり前の存在だと思いますが、今日までの道のりは決して平坦なものではありませんでした。今回の表彰を期に、改めて救急部の歴史を振り返り、歴代のスタッフの努力に感謝し、今後ともこの地域の救急医療を支えて続けていきたいと思います。