「乳腺」は「小葉」とよばれる、乳汁(おっぱい)をつくる部分と、小葉でつくられた乳汁(おっぱい)の通り道である「乳管」からできています。
乳がんができた場所に応じて
- 乳管にできるがん →「乳管がん」
- 小葉にできるがん →「小葉がん」
といいますが、乳がんの約90%が「乳管がん」、5~10%が「小葉がん」いわれています。
また、乳がんにはその進行度に応じて初期(0期)の「非浸潤がん」とそれより進行した「浸潤がん」があります。
- 「非浸潤がん」:乳管や小葉の基底膜の中だけにがん細胞がとどまっているもの
- 「浸潤がん」 :がん細胞が乳管や小葉の基底膜を破って外に飛び出しているもの
乳がんの治療では、「非浸潤がん」と「浸潤がん」では治療内容が大きく異なります。
初期の乳がんである「非浸潤がん」はがん細胞が基底膜の中にとどまっており、他のリンパ節など散らばっている可能性がないため、抗がん剤を用いた化学療法は必要ありません。
※ 非浸潤性乳管がんを「DCIS(Ductal Carcinoma In Situ)」といいます。