臨床工学部
部署紹介
臨床工学技士 (CE : Clinical Engnieer ME:Medical Engineer)とは
- 生命維持管理装置を中心とした医療機器の専門職です。
- 医師、看護師、その他コメディカルと共に医療機器を用いたチーム医療の一員として治療を行います。
- いつでも安心して医療機器を使用できるように、保守点検を行っています
中頭病院 臨床工学部
- 役職は、部長 (副病院長、血管外科部長)、技士長、主任4名です。臨床工学部 所属32名 (2023年3月現在)
- いつでも医療機器が安全に使用できるよう24時間365日、臨床工学技士が院内に常駐しています。
- 臨床工学技士全員が、全ての業務を行えるよう教育を行い、2015年より、本格的な業務ローテーション制度を導入しています。(新人は3ヶ月ごと、2年目以降は9ヶ月ごとの部署異動を基本としています。)
- 緊急手術などには、担当技士に加え業務に精通した技士が駆けつけ、体制厚く診療にあたります。
- 女性技士だけで無く、男性技士の育児休暇も推進しています。
- 年休の消化を目標に揚げて取り組んでいます。
- 学術集会への参加や認定取得も積極的に推進しています。
業務を5つに分類し定期的にローテーション
業務を5つに分類し、定期的なローテーションにより様々な業務に対応できる技士の育成を行っています。
業務内容
集中治療業務
集中治療業務では人工呼吸器の動作チェックや検査同行 (CT、MRI、脳波)。補助循環装置の管理を行っています。また、緊急の血液透析や持続的血液透析も行っています。RSTラウンドでは臨床工学技士もチームの一員となりラウンドを行っています。
血液浄化業務
腎臓や肝臓の機能を人工的に代替するのが血液浄化業務です。
血液浄化業務には
- 血液透析
- 血漿交換
- 血液吸着
などの業務があります。
血液透析業務 (中頭病院29床) では、透析液の作成、 穿刺から透析装置の操作、透析装置のメンテナンスまで行います。
手術室業務
手術室では、全身麻酔器、血行動態モニター、各種電気メス、内視鏡システムなど、多くの医療機器を用いて手術が行われています。これら医療機器を安全に使用出来るように保守点検を行っています。ロボット支援下手術da Vinci (ダヴィンチ) にもチーム一員として参加しています。医療機器の操作も行い、治療にも積極的に参加しています。また、血管外科手術 (PTA) では術野での機械出し業務も行っています。
- 心臓血管外科手術
- 心臓手術では、一時的に心臓を止めて手術を行います。その時、心臓と肺の機能を代行するのが、人工心肺業務です。患者さんの血圧、体温などを管理して生命を維持します。輸血量削減のための低充填量化、送血には血液に優しい遠心ポンプ、脱血には確実な脱血が行える陰圧吸引補助脱血、各種安全装置の使用など安全な人工心肺を行っています。また、患者さんの状態に合わせた統合型心筋保護法を用いて、確実な心筋保護も行っています。
- 手術支援ロボット「ダヴィンチ (da Vinci)」
- 医師、看護師、臨床工学技士がチームとなり2018年8月よりda Vinci手術が開始されました。現在では300例前後の手術を行っています。手術支援ロボットを使用しより侵襲が低く安全性の高い手術を目指して日々切磋琢磨しております。
- 経皮的血管拡張術 (VAIVT)
- 経皮的血管拡張術では透析に使用するシャント (血管) が狭くなっているところや閉塞している所をバルーンカテーテル(先に風船がついたもの) で広げる治療です。臨床工学技士は2名配置しています (清潔操作と透視装置の操作)
循環器業務 (心臓カテーテル)
カテーテルと言われる細い管を用いて、心臓の冠動脈や弁の診断・治療を行います。臨床工学技士は心内圧解析 (ポリグラフ操作)、血管内画像検査装置 (IVUS・OCT・OFDI)、 体外式ペースメーカー、補助循環装置 (IABP,PCPS) などの操作を行います。また、術野でのワイヤー・デバイスの準備も行います。
循環器業務 (ペースメーカー外来)
徐脈や頻脈などの不整脈に対して、ペースメーカーやICD (植込み型除細動器) の植込み手術時の設定や、術後、外来での定期チェックを行います。刺激閾値測定や波高値測定、モード・設定、不整脈履歴などを確認し、医師と協力して患者さんの生活環境に合った最適な設定を行います。遠隔ループ心電計や着用型自動除細動器の管理も行なっています。
医療機器管理業務
医療機器を安全使用出来るように常に保守と点検を行い、また医療機器が 適切に使用出来るように教育を行っています。臨床工学部のデータベースには約5,000台の機器情報が登録されており、購入日や修理歴などの管理を行なっています。
勉強会・講習会開催
医師・看護師・コメディカルの方々からの要望に応え、随時勉強会を開催しています。また、臨床工学部内でも毎月勉強会を行い、技術研鑽しています。