薬剤部

薬剤師 集合写真
薬剤師 36名 (常勤35名 + パート1名※ちばなクリニック担当者含む) 薬剤助手 8名/2022年4月現在
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薬剤部紹介

薬剤部は、患者さんや地域の皆さんに、安全で安心できる、より良い医療を提供できるように努めています。また、仕事だけでなく、ワークライフバランスを大事にする職場です。
薬剤師としてのスキルアップと仕事のやりがいを感じながら、プライベートも充実できるような職場環境を整えています。

薬剤部の基本方針

  • 私たちは、患者さんの安全・安心を第一として行動します。
  • 私たちは、医療スタッフの一員として患者さんに質の高い医療を提供できるよう努めます。
  • 私たちは、患者さんとの出会いと信頼を大切にします。
  • 私たちは、お互いに尊重し、相手を思いやる心を忘れません。
  • 私たちは、新しいことに挑戦することを忘れず、自己研鑽に励むことを怠りません。

業務紹介

1.内服薬・外用薬・注射薬の調剤

【調剤室】
調剤 イメージ
調剤

調剤室では、医師が処方した処方箋に基づいて、外来・入院患者さんのお薬を調剤しています。
外来患者さんのお薬は原則、院外処方せんを発行し地域の調剤薬局で受け取ります。院内薬局は、主に入院患者さんのお薬を調剤していますが、夜間の外来、祝祭日も地域調剤薬局と連携し24時間365日対応できる体制をとっています。
薬剤師は、医師が処方したお薬について、お薬の量・飲み方・飲み合わせなどに問題が無いか、また患者さんの年齢・肝機能・腎機能の状態によっても用法用量の調節が必要な場合があり、それらを確認して調剤を行います。患者さん一人一人が安心・安全に薬物治療を受けることができるように努めています。

調剤室 イメージ
監査 イメージ
監査
水剤調剤 イメージ
水剤調剤
軟膏調整 イメージ
軟膏調整
【注射室】

医師が処方した注射せんに基づいて、薬剤師が投与量・経路・速度、併用薬、配合変化等確認して調剤し、患者さん毎にセットして病棟に払出します。
当院では、患者さんへ安全に注射薬が施行されるように、看護部と連携して作成した、注射薬調製時・施行時の注意書を現場で活用しています。

注射室 イメージ
注射室 業務 イメージ
注射室 業務 イメージ

2.医薬品在庫管理

医薬品の購入・供給、品質管理及びセキュリティ管理を行なっています。在庫管理では、物流管理システムを導入し効率的に運用しています。

3.注射薬混合調製

【抗がん剤の管理、調剤】
抗がん剤の管理、調剤 イメージ

抗がん剤治療が効果的かつ安全に施行されるよう、化学療法委員会で医師が提出したレジメンの妥当性を確認しています。医師のオーダーは抗がん剤プロトコールシステムで適正に使用されるよう管理されています。レジメン管理は薬剤師が行っています。
抗がん剤の混合調製は、安全キャビネットの中で安全かつ衛生的に行われます。抗がん剤の暴露を防ぐために調製する薬剤師は、二重手袋、ガウン、マスクを装着します。

【TPN (高カロリ-輸液) 製剤の調製】
TPN (高カロリ-輸液) 製剤の調製 イメージ
クリーンベンチでの無菌操作
TPN(Total Parenteral Nutrition)は、食事が摂取できない患者さんが十分な栄養を補給できるよう、注射で投与する方法です。中心静脈から投与されるため、混合調製はクリ-ンベンチで無菌的に行われます。当院では、キット製剤の汎用より調製件数は減少していますが、既製品で対応できない特殊疾患にTPNを調製しています。

4.製剤業務

院内製剤は、病院内で科学的・倫理的な妥当性を確認した上で、市販の医薬品では患者さんの多様化したニ-ズに対応できない場合に調製・使用します。使用する際、患者さんに有効性・安全性を十分に説明し、患者さんが理解し同意した上で使用します。

製剤業務 イメージ
製剤業務 イメージ

5.医薬品情報 (DI) 業務

【医薬品の情報提供】
医薬品の情報提供 イメージ

厚労省HP、医薬品医療機器情報提供HPなどから医薬品の適正使用の為に必要な医薬品情報を収集・整理・評価・保管・提供しています。
院内での医薬品に関する情報提供は、電子カルテや各端末から医薬品情報が確認できるシステムの活用と緊急性が高い場合には院内メールを一斉送信し情報共有しています。
医薬品・医療機器等安全性情報、緊急安全性情報 (イエローレター) などは医薬品情報担当薬剤師が医薬品情報WEBに登録し、スタッフは各電子カルテ端末で確認します。
また、病棟薬剤師と連携し、服薬指導やカンファレンス等で得た臨床情報を解析・評価し、情報のフィードバックを図っています。

【教育・研修】
教育・研修 イメージ

薬剤部内の教育・研修の年間スケジュールの作成を各医療チーム担当と連携し行っています。スケジュールの中には病棟業務における症例検討やプレアボイド報告検討会などを入れ、臨床的知識の向上をめざしています。
また、勉強会は録画しているので、お休みや業務で勉強会に参加ができなくても、後日、好きな時間・好きな場所で自己学習が可能です。発表者は、自身の録画を見直すこともでき、発表スキルを磨くキッカケにもなります。

6.病棟業務

当院では、病棟毎 (11病棟) に1名の薬剤師を配置しており、2012年6月から病棟業務実施加算を算定してます。病棟業務は、「病棟薬剤業務」と「薬剤管理指導業務」を各々行っています。

サテライトファーマシー イメージ
サテライトファーマシー
病棟業務 イメージ
病棟業務
算定件数 グラフ

7.入院支援室

入院支援室 業務 イメージ

患者さんが服用しているお薬を整理し、医師・看護師へ情報を提供します。

入院患者の持参薬への薬剤師早期介入、医師の処方入力支援、病棟・支援室の看護師業務の負担軽減を計るために入院支援室に薬剤師を2名を配置し、医薬品の安全確保に努めています。

8.化学療法センター

化学療法センター 業務 イメージ

ご自宅から通いながら抗がん剤治療を行う「外来化学療法」は化学療法センターで行います。
化学療法センターには2名の薬剤師が常駐しています。
外来化学療法の副作用のほとんどはご自宅で出現します。そのため、副作用対策を十分理解してもらえるよう、初回治療時の説明だけではなく、治療方針が決まり次第、あらかじめ事前説明 (オリエンテーション) を行うなど説明・指導に時間をかけるようにしています。

可能な限り副作用を抑え、治療を継続するためにも、副作用の評価と対策が重要になります。定期的に副作用の評価を行い、副作用の症状に応じて医師へ副作用対策 (支持療法) の提案を行います。
また、治療内容を記載した情報提供シールを作成し、患者さんのお薬手帳に貼ることで、かかりつけ薬局への情報提供を行っています。

【主な業務】
化学療法センター カンファレンス イメージ

カンファレンスでは、医師・看護師・薬剤師など各専門の見地から評価し、治療計画について議論します。

  • 外来化学療法の処方監査・調剤
  • 抗がん剤のミキシング
  • 初回投与時の服薬指導
  • 副作用の評価 (症状に応じて医師へ副作用対策を提案)
  • 内服抗がん剤の初回服薬指導
  • 内服抗がん剤の処方内容確認
  • 化学療法オリエンテーション (治療方針決定後の抗がん剤治療の事前説明)
  • カンファレンスの参加

9.薬物治療モニタリング (TDM)

薬物治療モニタリング (TDM) 業務 イメージ

TDMとは Therapeutic drug monitoring の略で、治療効果や副作用に関する様々な因子をモニタリングしながら、それぞれの患者に個別化した薬物投与を行う事です。
当薬剤部では、TDMを行うことが推奨されているバンコマイシン注 (以下 : VCM) に関して、製薬メーカー提供のシミュレーションソフトを用いた投与シミュレーションを行い、その内容を元に医師へ投与量を提案します。シミュレーションは全薬剤師が均一な内容で行えるようにマニュアルを作成し各薬剤師に配布しています。

10.PET

PET 業務 イメージ

PET検査とは、がんを検査する方法の一つで、「陽電子放射線断層撮影検査 (Positron emission tomography) 」という意味です。がん細胞は正常細胞に比べ多くのブドウ糖を取り込むため、そのブドウ糖に近い成分のFDG (エフデージー) という放射性注射薬を投与し体外からPETカメラでFDGの分布を撮影します。FDGが集まっている場所 = がんの疑われる場所や悪性度を推測します。
薬剤師は専用施設で合成されたFDGの品質試験を行っています。

11.薬剤科助手

薬剤科助手 業務 イメージ

現在、8名の助手が薬剤部に配置されています。業務は、薬剤の発注・検品、部署への定数薬品払出、棚卸をはじめ、調剤室での電話対応や、入院支援室での持参薬確認補助、DI補助による事務業務など多岐にわたり、日々薬剤師とともに頑張っています。また、業務以外にも一人一人の意識向上のためにTQM活動へ積極的に参加し、薬剤部の業務改善に貢献しています。

チーム医療

1.がん化学療法チーム

がん化学療法チーム

抗がん剤治療が適正に行われるように、医師や看護師等の医療スタッフをサポートしています。
近年、従来の殺細胞性抗がん剤に加え、種々の分子標的治療薬が開発され抗がん剤治療は著しく進歩してきました。そのため、医師だけで抗がん剤治療を行っていくことが困難で、医療スタッフがチームとして共通の意識を持ち、治療とサポートに連携してあたることが求められています。
化療チームはレジメンの作成・運用、月1回の院内化学療法委員会、医療スタッフへの勉強会、近隣薬局との症例検討会 (薬ー薬連携) などを通して、抗がん剤の適正使用を推進しています。また、学会や講習会へ参加して自己研鑽に励み、日頃の服薬指導 (副作用確認・対策) に役立てています。

2.感染制御チ-ム

感染制御チ-ム

現代の医療において、感染制御体制は重要であり、臨床薬剤師にも現場への進出と介入が求められています。
当院においても、感染制御チームはICT (Infection Control Team) やICC (Infection Control Committee 感染制御委員会) における抗菌薬の使用状況の把握、適正使用の推進、医師、看護師、その他医療スタッフと院内ラウンドによる標準予防策状況の確認などを行っています。さらに3病院合同カンファレンスや感染症分科会を通じて他病院とも情報共有し切磋琢磨しています。

3.糖尿病支援チ-ム (吸入薬指導支援兼任)

【糖尿病支援】
糖尿病支援チ-ム (吸入薬指導支援兼任)

週に1回、医師、看護師、管理栄養士、理学療法士など医療スタッフとともに、血糖コントロールの必要な患者さんの状態把握・治療指針について、カンファレンスを行っています。
当院では薬剤師を含め職員の糖尿病療養指導士の資格取得を積極的に推奨し、スタッフの知識の向上による質の高い療養指導を目指しています。サマーキャンプや、各種交流会にも参加しています。

【吸入薬指導支援】

当院では吸入指導も強化しており、外来小児患者に対しても吸入指導を実践しています。
吸入手技獲得には患者さんに個人差がありますが、的確な手技取得に向けて一貫した指導が出来るよう独自の資料の作成や環境作りを行っています。

吸入チェックシート イメージ

4.NST (栄養サポートチーム)

NST (栄養サポートチーム)

NST (栄養サポートチーム) は患者さんの栄養状態を判定し、患者さんに個々に合った栄養管理を指導・提言することで、治療・回復・退院・社会復帰を図ることを目的とした医療チームです。医師、管理栄養士、看護師、薬剤師、言語聴覚士、理学療法士、歯科衛生士と様々な職種が集まって、栄養面に問題のある患者さんについて、カンファレンス (症例検討会) や回診を行い、主治医に助言します。また、NSTセミナーを定期的に開催し職員への教育や啓発活動も行っています。

NST (栄養サポートチーム) 検討会 セミナー イメージ
NST (栄養サポートチーム) 検討会 セミナー イメージ

カンファレンスでは、医師・看護師・薬剤師など各専門の見地から評価し、治療計画について議論します。

5.緩和ケアチ-ム

緩和ケアチ-ム

がん疼痛治療の基本は薬物療法であり、適切に鎮痛薬を使用することで、がん疼痛の90%が緩和できると言われています。
緩和ケアチームは癌治療におけるチームとして活動し、医師、看護師、薬剤師、理学療法士、管理栄養士、MSWなど、各専門職立場から、身体的疼痛だけでなく、精神的な苦痛も含めたトータルペインを取り除くことを目的とし、また医療用麻薬の副作用対策、終末期におこる倦怠感や食欲不振、吐き気、呼吸苦、腹水や胸水といった癌性悪液質など、様々な症状コントロールについてもチーム内で対策を検討し、患者さんのQOL向上に向けて活動しています。

6.腎臓病支援チ-ム

腎臓病支援チ-ム

毎月1回、医師・看護師・栄養士・薬剤師が講師を務め、通院中の患者さんを中心に腎臓病に関する勉強会 (腎不全教室) を行っています。腎不全教室では、以下を目標としてます。

  1. 腎臓病に関する知識を提供し、日常の体調管理ができるようなる
  2. 透析導入までの期間を可能な限り遅延する・又は回避する

7.DMAT (災害時派遣医療チーム)

DMAT (災害時派遣医療チーム)

災害急性期に活動できるよう機動性の高いトレーニングを受けた災害時派遣医療チーム (DMAT) に、薬剤師も所属しています。